めくる楽しみ、毎日柄が違う楽しみがある「味のカレンダー」

毎日の生活は、意識しなければ繰り返しの連続になることが多いです。仕事をしている人ならばベースは、朝起きて、仕事をして、帰って寝てという風に。

何か日々楽しみにできるものが欲しいなあ、そう思っているときタイトルのカレンダーが活躍してくれました。今年の(買ったのは去年だけど)買ってよかったものの1つです。そこで、今日はこのカレンダーについて書いてみたいと思います。5か月半使ってきたので、最後にはレビュー的な視点も混ぜてみます。

 

「味のカレンダー」とは

味のカレンダーは、月刊誌「味の手帖」が発行しています。味の手帖は、昭和43年に創刊されたの食にまつわる雑誌です。地元では取り扱いがなく雑誌は読めていないのですが、味の手帖のウェブサイトを見ると、食にまつわる対談やエッセイ、食紀行、厳選店の紹介などの情報を読むことができるようです。

 

日々のカレンダーはどんな感じなのだろう

 

カレンダーは日めくりで、毎日イラストと文章でつづられています。日々取り上げられるものは、主に旬の食材や料理。四季折々の野菜や魚をはじめ、その時期に食べられる料理やお菓子などなど。でもときどき「朝食」や「バレンタインデー」といった食材や料理ではないものや、「玉子焼き器」や「ブリキ缶」といった台所まわりで使う道具、それから「玉子サンド」や「カレー」のようにあまり旬や季節を問わないものもちょこちょこと出てきます。

それから、日本の料理や食材だけにこだわるのではなく、キムチや水餃子、カルボナーラ、フレンチトーストなど日本になじんでいる海外の料理もでてきます。

おもしろいなと感じているのは、次の写真のように、カレンダーがときどき自分の知らなかった食べ物や日本の文化を知るきっかけになることです。

このような形で登場するものは、365日ほんとに様々。

イラストだけでなく、下に添えられている文章もカレンダーの特徴の一つです。味のカレンダーウェブサイトのカレンダー概要欄にはこんなことが書いてあります。

 

・ その時期のおいしいもの(旬のもの)がわかり、食べたくなります

・ 知識やうんちくも得られ、食べることがもっと楽しくなります

 

この言葉通り、取り上げられた食材・料理のおすすめの食べ方や、料理の歴史的な背景やちょっとしたエピソード、食材や料理を提供する料理屋さんのことやお店でのエピソードなど、様々な視点で「食」をとらえた文章を読むことができます。

今回、せっかくなのでどんな人が書いているのだろうとまるっと一年分を調べてみたら、執筆の中心を担っているのは、味の手帖の編集関係の方、フードコラムニストやライターなど、なんらかの形で「書く」仕事に携わる人でした。でもそれ以外にも、食・食文化を提供する、伝える側に立つ人も執筆に携わっています。料理人、和・洋のお菓子職人、パンや料理、食材を提供するお店のオーナー、チーズのスペシャリストの方などなど。料理人の方のなかには執筆が一度、もしくは数回という方も多いですが、人によっては何十回と執筆されていたりと様々です。また、植物療法士の方が食材の持つ効能を執筆されていたり、元中川政七商店バイヤーの方が台所まわりで使う道具について執筆されていたりと、カレンダーでは様々な視点から「食」をとらえていきます。

味のカレンダーのHPには2018年度のものですが、12日分のカレンダーの例が掲載されているので、どのような文章かが気になる方はそちらを見てみてください! カレンダーの全体的なイメージがつかめると思います。

カレンダー用紙のサイズは、A6の文庫本サイズ。それを立てかけて使うので、文庫本よりだいぶ奥行きがでます。

 

5か月半使って感じること

日々に「ほんの少しだけ」刺激をくれます。まず、朝起きて「今日はなんだろう」とめくる楽しみがあり、めくったあとは「おお、今日はこれか」と、いつもの朝に小さな刺激をあたえてくれます。でもそこで終わりではなくて、頭にその食材やら料理のイメージがなんとなく残り、すぐにではなくとも取り上げられた食材やら料理に手が伸びやすいです。それと、書いてあるおいしそうな食材の調理法が頭に残って、全体的に料理のアレンジの幅が前より広がってきた気がします。あと単純に、部屋にあると気持ちが和むという。そんな感じで生活をほんのちょっとだけ、いろんな方面から彩ってくれています。

ただ一つだけ、使っていて惜しいなあと思ったことは、これ一つでは暦を判断するのは少し難しいなあということ。パソコン、物書き机でカレンダーを使っていて、昨年は普通の1か月ごとのカレンダーをかけていて別段不便は感じなかったのですが、今年はこのカレンダー一つだと不便さを感じました。小さな月のカレンダーは載っているので、人によるかもしれません。私には小さくて見づらく、もう一つ月のカレンダーを横に置いて使っています。補助的な役割で使うのがベストなのかなと感じました。

 

さいごに

去年使っていたカレンダーは、詩集の「のはらうた」を版画にした月ごとのカレンダーで、それもとてもよかったです(次回投稿しようと思っています!)。でも味のカレンダーには、毎日の同じ行動に小さな楽しみや意味を与えるという意味で、月ごとのカレンダーは持っていない魅力を持っています。

カレンダーの扱う分野が「食」に限られていたり、根本的に日めくりであるということから、万人に響くものではないかもしれません。でもここまでの写真を見て「うわ、こんなんあるの」と思った方がいたら、是非Facebookページも見てみてください。Facebookページには短文は掲載されていないのですが、毎日取り上げられたもののイラストが投稿されていて日々のイメージがつかめると思います。

読んでくださってありがとうございました。

自分には効いた日記を毎日続けるためのコツ

日記を書き始めてたぶん10数年。2年ほど前までは、日記を継続して書くことが苦手でした。オン・オフを含めながら、最近、日記を毎日書き続けるコツがわかってきので、今日はそのことについて書いてみます。

昔から「どうやったら毎日続けられるんだろう」と困っていたので、あえて「毎日書くこと」にこだわった投稿にしました。同じような悔しい思いをしたことがある人がいたら、よかったら試してみてください。

 

一言でもいいからとりあえず毎日書き続ける

日記の習慣を定着させるのに一番大切なことは、ノートを開きペンを走らせること、だと思います。そこでまず大切になるのが、日記を生活リズムに定着させること。疲れて書く気もしないときは、「疲れた」の一言だけでもいいと思います。でも、今日は疲れたからとりあえず1日くらい書かなくてもいいか~は許さないようにします。最優先事項は「毎日ノートを開き、書く」ことだと思うので。数十日経つと、日記を書くことが「普通」になってくると思いますが、ここでこそ油断は禁物です!

 

ルールはゆるめに

自分のなかでいろんなルールを作ってしまうと、書くときのハードルがグッと上がってしまいます。日記を書くときの妨げになっていると感じることがあれば、それらの負担を軽減する、なくす工夫をするとよいと思います。

私の場合はきれいに書かなきゃという意識があったのですが、それをやめました。それからここ数日、よかったこと、反省点、気づき、明日したいことをまとめて書いていたのですが、それも一旦やめてみました。日々の効果はすごく感じるのですが、書くのにすごく時間がかかり日記を書くのが次第に億劫になってきたからです。

自分ルールが、よい影響をもたらしている場合はもちろんそのままで。でも上のように、ルールが日記を書くエネルギーを奪っていると感じる場合は、制限をゆるくするタイミングかもしれません。

 

頭を使うようにする

最初の内容と矛盾しますが、これは日記を書く習慣が定着してきたときの話です。

ほんの数分でもよいので、「疲れた」など何も考えずに書けることだけではなく、1日を振り返ったり、書くことを考えるようにすると、日記を書いている時間に集中、没頭する感覚が生まれる気がします。

それが何にいいかと問われると正直、うーんとなります。ただ私の場合、日記に集中、没頭する時間を持つことで、日記を書く時間に意味を見出せるような感覚が生まれてきました。気持ちが静まり、1日の気持ちの整理もしっかりできるというか。それから将来読み返すときも、参考になるのは頭を使って書いた内容のほうが多いです。

 

内容によっては、客観的に「○○と思っている」と書いたり、箇条書きにする

心がへし折れたり、マックスでへこんだときは主観が入りやすいです。そんなとき、文の語尾を「~と思っている」「~と感じている」みたいに、自分の状況の見方と距離をとるようにしてみます。するとそれまでの主観が多少薄れ、もっとひいた位置から出来事を観察できることが多いです。ネガティブな内容のときは、内容を箇条書きにすると感情の沼にはまりにくい気がします。

もちろんネガティブなこと以外にもよいです。「~と思っている」とワンクッション置くことで、「今こんな風に思ってるんだ、なるほどね~」と冷静になれることが多く、自分の「今」を客観的に見るのに役立ちます。このやり方は、マインドフルネス系のセミナーで教えてもらった方法を日記に利用してみたもので、案外うまくいきます。

 

書く気のしない日もとりあえずペンを持ち、浮かんできた言葉をノートに書き落とす

日によって、どうも書く気のしない日はあると思います。そんな日に実践してもらいたいのがこれ。

ノートを前にして「朝起きたとき、眠気がすごかった」が浮かんできたことなら、とりあえずそれを書く。そうすると「きっと夜遅く寝たのがいけなかったんだろうなあ」とか、続く言葉が浮かんでくるのでそれも書いていく。そうやって思いつくままに書き続けていくと、「最高に書きたくない気持ち」も少しずつ吹き飛んでいくことが多いです。たぶんこれは脳の「作業興奮」というやつを利用したやり方だと思います。

 

何日か書かない日が続いても、うしろめたさは感じない。めげずに書く

1日うっかり忘れてしまったり、疲れて書く気力がなかったりすると、その翌日からは「もうどっちにしろ昨日書かなかったし」とか「まあちょっとくらい」という気持ちになりやすいです。そしてだんだん「ちょっとぐらい」の期間が伸び、いつの間にかやめてしまう気がします。

後ろめたさを感じたときや、ほんとは続けたかったんだけどなと思い出したときにやることは一つ。とりあえず何事もなかったかのように、なんとなく書き始めてみる。そのあとまた同じことを繰り返しても、また同じように始めていきます。やめてはまた書き始めを繰り返していくと、やめてしまったときだんだん「まただめだった」「失敗した」と思わなくなってきます。あとで立ち上がっていくので。続かなかったことへの後ろめたさは忘れる、放っておく。これ、大切だと思います。

 

ときどき読み返して、自分に必要な情報を探っていく

日記はほんとに人それぞれ。人によっては出来事だけを書くのが合っている人もいるし、ネガティブなことはあとで読み返すときにつらいから、と書かない人もいます。

そこで、書いたことをときどき読み返し、自分にどんな日記のスタイルが合うのかを探っていくとよいと思います。書き足りない、わかりにくいと感じることや、こういう風に思っていたんだなと忘れていた気持ちを思い出したり、役立ったりすることなど、プラスもマイナスも両方出てくるかもしれません。それらを理解することで、どんな情報を「今」書いていけばいいかが見えてくると思います。

自分で繰り返してみて思ったのは、事実(出来事)と感情を織り交ぜて書いてあると、読み返すときに読みやすいのかなということでした。

 

さいごに

日記って自由で実験的な場だなと思います。

この前テレビでサバンナの八木さんが、日々のごはん記録のノートを紹介されていました。ごはん記録は過去につけて失敗したのですが、八木さんに触発され再び始めてみました。健康記録のようになって案外いいです。かたやテレビで吉田羊さんが感謝帳をつけていると知り、これもおもしろいと試してみたのですが、これは何度も挫折しています。

日々、試行錯誤の連続です。でも見方を変えると、日記に書くことのヒントはいろんなところにあって、それを一つ一つ試していくのもおもしろいです。一つのやり方がうまくいかなくても、別のやり方を試したり、自分に合うように改善を加えたりと、少しずつ自分と日記とのちょうどいい距離感を探してみてください。

もし続かないかもと思うときは、書きかけのノートから始めるのも手だと思います! 書きかけのノートでなんとなく始めると、「続けるぞ! がんばろう!」と気張らず、ほどよく肩の力も抜けるような気もします(気が抜けすぎないように注意は必要ですが…)。

読んでくださってありがとうございます。