習慣化や何かを継続することが苦手でした。でも、2年ほど前から英語の本の多読を毎日始めるようになって、少しずつ何かを継続することに対して苦手意識は消えていきました。
自分が習慣化できた背景を分析すると、毎日続けることにこだわり続けられたことと、習慣を負担、ストレス、抵抗からうまく切り離せたことかカギになっている気がしました。
習慣化をいろいろ試してきたけど続かなかったという人がいたら、こんなアプローチもあると思って読んでいただけたら幸いです。
習慣化をするときに一番大切だと思うこと:日々のハードルを低くする
「これなら毎日できないわけないし」と、自分で鼻で笑えるくらいのボーダーラインを設定すると続きやすいと思います。疲れている日、時間のない日もあるけれど、それでもできる、と思えるものにします。ベースにある考えは、自分が継続したいと思っていることと、自分が必ずできると思えることを組み合わせるということ。はじめからバッファを作って「もうやだ、もう無理、もうやめる」の感情を引き起こしづらくしてしまうのがポイントです。
私の場合、日記と読書を毎日続けているのですが、日記は最低でも1行書く、本も最低でも1文読むがボーダーラインです。でも頻繁に使うカードではなく、「今日はもう無理!」という日にちょこっと使うカードです。実際の書いたり読んだりする量は、自分のその日のエネルギーに任せ、書ける日は書き、無理な日は最低ラインを超えればOKとします。
最低ラインは、少しずつ調整していくのもありだと思います。だいぶ恥ずかしいのですが、私の場合は、はじめは単語数数十文字の英語の本3冊だったのが、レベルが上がるにつれ本1冊になり、最終的には1行でよしにしよう…とレベルダウンしていきました…。目標は続けることなので、いいのです…。
生活の中に組み込んだり、合図を決める
続けるための環境づくりをするのも効果的だと思います。読書や日記を例にとるなら、通勤中に英語の本を読む、日記をスマホのメモに書いてしまうという感じです。日々の生活のスキマ時間に、抵抗を感じない範囲で習慣、継続したいものを組み込み、「そんなにがんばったつもりもないのに、いつの間にかやってしまっていた…」状況を作ってしまいます。習慣化、継続したいことを「がんばってすること、大変なもの」にするのではなく、ひょいっと簡単に超えられるものにしてしまうのがポイントだと思います。
それから、習慣に入る流れを作ったり、セット化してしまうのも効果的です。例えば、朝起きたら、トイレに行って体重計にのる、というのが一連の流れになっている人もいると思います。あんな感じでAしたらBするという流れを、身体に定着させていくのです。上の通勤→読書、日記というのもセット化の一つですよね。何回も同じことを繰り返していると、身体が自然に動くようになってくるのでその流れを利用して形にしていきます。
思い入れの強いものから始めてみる
かつて、英語の多読と瞑想を同じ時期にしていたのですが、多読は2年以上、今も続けているのに対して、瞑想は1年ほど続けてある日パタリとやめてしまいました。違いを考えたときに思い当たったのは、思い入れの強さでした。多読に対しては英語で文をちゃんと書きたい、原書を読みたいという、執着ともいえる思いがあったのに対し、瞑想は「心の安寧ほしいよね」くらいのぼんやりとした思いしかなかったです。それ以外の続いたもの、続かないものも冷静に考えてみると、動機がぼんやりとし、具体的な未来のビジョンが描けないものはあるときにやめていて、続いているものはその逆でした。
何かを習慣にしようとするとき、生活スタイルのなかにうまくのせてしまえば案外なじむものです。でも、この過去の経験を踏まえると、ギリギリの淵に立ったとき最終的に踏ん張りきれるかどうかは、思い入れの強さや明確な動機によるという風にも感じています。
そんな経験から、何かを習慣化しようと思っているとき、先に習慣にしたい理由、何を得たいのか、自分がどうなりたいかなどのことを、事前にじっくりと考えてみることが必要だと感じます。そして、できるだけ「これだけはずっと形にしたかったんだよな」と思うもの、自分がこだわれそうなものから始めてみると、続きやすい気がします。「もういいじゃん」と投げやりになりそうなとき、「なんで始めたんだっけ?」と自分に問いかけることができ、ここでちゃんと答えを返せるというのはほんとうに力強いです。
最後に
人による気がするので、最後にひっそりと書くのですが「毎日続けることにこだわること」が私には結構大切でした。こだわって毎日続けることで、「続かない自分」が少しずつ「続いている自分」になり、最終的には「案外続けられるじゃん」と思えるようになって、自分のなかの自信につながっていきました。
ただ同時に、続かなかったこともだいぶあります。昔はそれらを失敗したとネガティブにとらえていましたが、ひたすらやめて始めるを繰り返していたら、続かなかったことはただの事実、経過と、とらえ方が変わっていきました。そのため、何か続けたかったけれど続かなかったことがある場合は、ぜひ再びチャレンジしてほしいです。続かなかった理由や自分の動機を見直してみるのも効果的だし、とにかく、ただもう一度何事もなかったかのように始めてみるのも一つの方法です。続かなかったことは、自分でそのことを失敗と認識した時点ではじめて失敗になるのだと思います。
最後に、参考になった本、本の分野を何冊か。
『小さな習慣』スティーブン・ガイズ著
本の主旨は「目標はばかばかしいくらい小さくする」ということで、著者は毎日1回腕立てをしたり、50ワードの文章を書くことなどの習慣を実践してきたそうです。同じような内容も多く、くどく感じるところもあります。でも、そこまで簡単なところからコミットしてくやり方もあるんだと、学ぶところも多かった1冊でした。
脳科学は、習慣化のアプローチを考えるときにとても便利だなと感じています。昔のうまくいかなかったことも、そうだったのか~と合点がいき、どうすればいいかのヒントが見えくることが多いです。茂木健一郎さんと築山節さんの本を読んだのですが、参考になりました。
読んでくださって、ありがとうございます。
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