『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』を読んで

若林さんの2作目「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」を読み終わりました。人生ではじめて紀行文を読んだのですが、おもしろかったです。キューバという国の雰囲気が伝わってきて、それが若林さんの視点でまとめられていて、笑えたりドキッとしたり、考えさせられたり…。キューバに行ってみたくなりました。今日は、感想を書いてみます。

 


あらすじは、Amazonから引用させてもらいます。

前作『社会人大学人見知り学部卒業見込』から約4年ぶり、新作の舞台はキューバ! 航空券予約サイトで見つけた、たった1席の空席。何者かに背中を押されたかのように2016年夏、ひとりキューバへと旅立った。慣れない葉巻をくわえ、芸人としてカストロの演説に想いを馳せる。キューバはよかった。そんな旅エッセイでは終わらない。若林節を堪能できる新作オール書き下ろし!

 

紀行文であり、経済や人間の話であり、そして家族の話である本

若林さんは、日本と違う社会のシステムに生きる人々の顔を見るため、それから後々わかるもうひとつの理由から、キューバに3泊5日の旅に出ます。

3日間の旅行中、1日目の6時間は日本語を話せるキューバ人ガイド・マルチネス氏と、1日目の夕方、2日目は現地在住の日本人マリコさんと観光し、残りの1日は若林さん単独で観光をされたそう。マリコさんと観光をするときは、マリコさんと2人で観光する以外に、マリコさんの友人のキューバ人や、そのまた知り合いのキューバ人とも一緒に観光されています。そのため、本にはガイドのマルチネス氏をはじめ、数人のキューバ人との交流が描かれています。

キューバ人との交流の描写が多かったのが、キューバの印象をカラフルで行ってみたい! と感じさせてくれるものにしていた気がします。若林さんは「海外からの観光客相手の場所ではなくて、キューバ人の生活に寄り添ったディープな場所が見たいのでお願いします」と出国前にマリコさんに頼んでいたそうで、キューバ人と一緒に闘鶏場に行ったりもしています。旅行会社のプランに沿った旅をしたのでは見えてこない「キューバ」が本には描かれていて、そこからキューバの雰囲気や、キューバ人の国民性を垣間見ることができて面白かったです。

 

そして、それらの体験が若林さんの視点で語られているのがいいです。経済のこと、キューバ人の人との関係の築き方、人々の表情などなど、それらの描写はリアルで、頭のなかで思い描きながら読み進めてしまいます。

私が本のなかで一番印象に残っているのは、若林さんが革命博物館で感じたことを書いた文章でした。

しかし、革命博物館でぼくの心をとらえたのは彼らの政治的なイデオロギーではなく彼らの”目”だった。バティスタ政権を打倒しようとする若者のような目をあまり見たことがなかった。
「明日死ぬとしたら、生き方が変わるのですか? あなたの今の生き方はどれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」というゲバラの名言がある。
ぼくは革命博物館で涙を流さなかったし、今の生き方も考え方も変えるつもりはなかった。だけど、ぼくはきっと命を「延ばしている」人間の目をしていて、彼らは命を「使っている」目をしていた。
ゲバラやカストロの「命の使い方」を想像した。
日本で生きるぼくの命のイメージは「平均寿命まで、平均よりなるべく楽しく生きる」ことではないかと、そんなことを初めて考えた。

この文の流れの最後で、若林さんは「『命を使いたい』と思った」と書いています。

この文を読んで、ドキッとしました。というのも、この文を読んだときはちょうど身体の衰えを意識し、長く健康的に生きる方法を模索しているときでした…。でも同時に模索する過程で、「果たして健康的に長く生きられたとして、その時間をどう使うんだ?」と、問いかけているときでもありました。そんなときにこの文を読んで「ああ、私も命を使えていなくて、命を延ばそうとしている目をしているんだ」と気づかされました。本を読んでから、ふとした拍子に、もしくは鏡を見るときに、自分の今の目と命の使い方を考えてしまいます。

 

本を読んで感じたことを一言で表すのなら、「探索」でした。日本以外の国のシステムで生きている人はどんな顔をしているのだろう? その答えを探しにペルーに旅に出る若林さん(他の理由もあったのですが)。そして、ペルーでいろんなことを感じ、そこで生まれる自分の反応から、自分自身の考えや思いを知り、自分の思考の着地点をつけて日本に帰っていく…。

「キューバはよかった。そんな旅エッセイでは終わらない。若林節を堪能できる新作オール書き下ろし!」。この紹介文の通り、本には紀行文という枠だけにはおさまらず、現代経済とは、人間とは、家族とは…といろんな要素について考える若林さんの姿がありました。

本を読むとき、過去に資本主義にもやもやを感じ、同じように旅をした自分を思い出しながら読んでしまいました。その頃はこの本は出版されてなかったのですが、その頃にあって、読むことができてたらよかったなあとしみじみ思いました。なので、同じように社会、経済にもやもやを感じている人がいたら、是非読んでほしいです。

 

いやー、でも私は単純に紀行文として読んでいて楽しかったです。

【見つけられてよかったもの】Kalitaの波佐見焼コーヒードリッパー HA101

昔から靴や時計、キッチン用品などの小物が好きです。あるとき、好きなものについての投稿をしたら面白そう! と思いました。そこで、少しずつ暮らしのなかで見つけたおすすめしたいものについて書いてみようと思います。

今回は、Kalitaの波佐見焼のコーヒードリッパーについて書いてみます。このドリッパーを使い始めて、コーヒーを淹れる時間が前より断然楽しみになりました!

大好きなものですが、陶器なので重量感はあって、私自身は重量感のことが気になって買う前にかなり躊躇しました。そこでおすすめしたいものの投稿ですが、いいなと思った点はもちろん、使ってみて気になったこと、買う前・買った後の感じ方の違いなど、レビュー的視点を混ぜつつ書いてみます。先に触れると、私はコーヒーについてはそこまで詳しくないので、リブの高さが…みたいな話は書いていません。ごめんなさい…。

Kalitaの波佐見焼ドリッパーは4種類あるようですが、投稿は1~2人用のHA101についてです。

 

いいなと感じたところ

デザイン

清潔感のある白に、細めのリブの線。シンプルだけどスタイリッシュな感じに、一目惚れでした。

Made in Japanの波佐見焼

デザインのかっこよさが興味を持つきっかけでしたが、日本製であるということも買いたいと思ったポイントだったと思います。

波佐見焼とは、長崎県波佐見町で焼かれた焼き物です。長崎県窯業技術センターのHPにアップされている資料によると、波佐見町の和食器出荷額は国内全体の13%に及び、長崎県下では最大だそうです。全国に視点をうつすと、和食器出荷額のシェアは全国3番目の実績を誇っており、波佐見町の就労人口の約4割は窯業関係の仕事をしているということで、焼き物の町であることがわかります。

陶器というと、職人が最初から最後まで一貫して生産するイメージがありました。でも波佐見焼では分業体制がとられており、石膏で陶器の型を作る作業、石膏をもとに陶器を作る作業、陶器に染付をする作業などなど、わかれているそうです。Kalitaの波佐見焼特集ページでは、分業体制の話をはじめ、波佐見焼の歴史、ドリッパーの製作段階の話がまとめられています。商品の舞台裏の話を知ることができ、読んでいて面白いです。

また、今回のドリッパーとは関係はないですが、波佐見焼についてこんな動画もあって、分業体制ならではだなあ~と興味深かったです。

管理しやすい

波佐見焼のドリッパーを使う前は、プラスチックのドリッパーを使っていました。プラスチックは軽く割れないので管理しやすい反面、ゴシゴシ洗えば傷もつきやすいです。私が使っていたものはリブの間隔が狭く、ドリッパーのいたるところに凹凸がありました。そのためとても洗いにくく、一度コーヒーのしぶがついてしまうと面倒でした。

それに対してこのドリッパーは、リブの間隔が適度で、凸凹感もほどほどで洗いやすい。透明感のある白だから、汚れが気になる部分があったらすぐに気づいて手入れしやすいのもよかったです。

 

気になった点

重さと厚さ

いずれの点も陶器なので仕方ないですが、プラスチックのドリッパーを使っていたときは気にしなかった点なので、一応触れておきます。

ドリッパーの重量は270グラム。使い始めたときは、ドリッパーを持つとマグカップを持ったような感覚がしました。自宅にあるモスバーガーのマグカップは215gだったので、やはりマグカップ程度の重量感はあります。

また、ドリッパーを温めるのにも時間がかかります。プラのドリッパーを使っていたときはマグカップと一緒にときどき温めていましたが、替えてからはマグカップだけを温めるようになりました。

KalitaのHPではドリッパーの薄さが強調されているのですが、はじめに使っていたのがプラスチックということもあって、あまり薄さは意識しませんでした(もしかしたら、陶器ドリッパーのなかでは薄めに入るのかもしれません)。

 

使う前と使った後、感じ方の違い

買う前に一番気になったことは重量感で、レビューを見ても「重い」という言葉が目立っていました。私はプラスチックのドリッパーの軽さに慣れていたので、重いドリッパーを使う気になるのだろうかと、買うのに躊躇しました。それに輪をかけるように値段も高い。最終的には勢いで買ったのですが、使って5カ月たっても重さは意識します。

でも重いから、割れる心配があるからこそ、大切にするようになりました。それに気に入っているから、はじめにも書いた通り、コーヒーを淹れる時間が楽しみになりました。買った初期のころは使いながら「やっぱいいなあ」とつぶやいていたり、使えるのがうれしくてにやけていたり…。自分の気に入っているものを使うことってこんなに大切なんか! と思い知った瞬間だった気がします。

それに、プラスチックドリッパーを使っていたときに煩わしかったキズやコーヒーの着色の心配がなくなりました。一長一短です。

ただ、もし重量感が気になる場合は、実物をリアル店舗などで見た方がよいのかもとは感じます。私自身は、実際に見て触っても10分くらい迷ってしまいましたので…。

 

最後に

よいところ、気になる点の両方について触れたため、おすすめしたいものについての投稿なのに、どっちなの感があります。でも、好きなものでも「ここは気になるな」ということも往々にしてあったりします。なので、今回はあえて両方について触れてみました。

プラスチックのドリッパーは300円ちょっとで買えるので、「ドリッパーに2000円かあ…」と買う前はだいぶ躊躇しましたが、今は買ってよかったと思っています。重かったり、値段が高かったりということは、生活に与えてくれるうれしさ、楽しさと天秤にかけたら、私にとってはそんなに重要なことではなかったです。

ドリッパーを探している人がいたら、是非選択肢の一つにおすすめです! 読んでくださってありがとうございました。

日々のなかにある、大切な日常を伝えてくれる物語『そして、バトンは渡された』

本や映画を見たとき、突き動かされるものがないと感想って書けないものだな、と最近思います。

数日前に読み終わった「そして、バトンは渡された」を読んでいるときは、読みながら泣いたり笑ったり、何度も気持ちを揺さぶられました。そこで、今日は感想を書いてみます。

 

まず、本のあらすじは、Amazonから引用させてもらいます。

森宮優子、十七歳。継父継母が変われば名字も変わる。だけどいつでも両親を愛し、愛されていた。この著者にしか描けない優しい物語。 「私には父親が三人、母親が二人いる。 家族の形態は、十七年間で七回も変わった。 でも、全然不幸ではないのだ。」 身近な人が愛おしくなる、著者会心の感動作

 

何気ない生活のなかにある、大切な日常

本には、かなしい描写もありました。でも、本を振り返ると思い出すのは、主人公の優子と、3番目のお父さんの森宮さんが食事をしている描写ばかりでした。

かなしい描写もあったのに、どうして日常的な光景ばかりが頭に残っているのだろう? 読んだあと、疑問になりました。浮かんできた答えは、登場する親たちの愛情が物語にあふれているからではないか、ということでした。

 

月末に金欠になってしまう親、交わす言葉は少ない親、高校3年の始業式の朝にかつ丼を出す親。物語には、全然違うタイプの血のつながっていない親が登場します。でも、そのなかで共通するのは、それぞれの親たちが優子を大切に育てているということ。それは行動に現れていたり、行動からうかがうことができたり、食卓に現れていたり…。厚くしっかりとして揺るぎがない親たちの愛情が、物語の根底に丁寧に描かれています。

でも、愛情は与えてくれる人がいても、与えられた方が愛情に応えなければ一方通行になってしまいます。なんでこの物語をあたたかく感じたのかは、異なる親の愛情を優子が受け入れていく様子が、気持ちや行動で表されているからではないかと感じました。親も子もそれぞれ、いろんな思いを抱えながらも、丁寧に、大切にお互いに接する。そのしっかり重なった思いが、かなしさではなくあたたかさを思い出させてくれた気がします。

 

そして、そのことを象徴する情景の一つが食事のように感じられました。物語の中心に据えられているのは、食の描写。すべての親との関係性が食を通じて築かれていたわけではないですが、「食」での情景が家族のカタチ、姿みたいなものを多く語っています。

そのなかでも際立っていたのが、最後のお父さんである森宮さんと優子が食卓を囲む時間。始業式の朝のかつ丼を出したのはこの人で、週のど真ん中の夕食には餃子も出てきます。でも、森宮さんの思いがしっかりとこもったご飯です。そういうごはんを作ってくれる人がいて、その食事を一緒に食べ、会話もしながら時間を共有し、時間を積み重ねることで優子の日常は過ぎていきます。その日常は、泣けたり笑えたり、みんなどこかあたたかい話ばかりでした。

本のなかで一番印象に残っている言葉は、優子のこんな心の思いでした。

塞いでいるときも元気なときも、ごはんを作ってくれる人がいる。それは、どんな献立よりも力を与えてくれることかもしれない。

 

私がこの言葉を読んで思い出したのは、近所に住む祖母が台所で料理をしている姿でした。祖母は毎朝5時に家族にお弁当を作り、朝ごはんと夜ご飯も自分の作ったものを食卓に並べます。何十年もその生活を続けています。料理をすることは、きっと彼女にとって馴染んだ生活の一部で、祖母の料理を受け取る家族にとっても、祖母の料理が生活の一部として馴染んでいるでしょう。でも視点を変え、もっとひいて客観的にそのことを考えてみると、毎日コンコンコンと、台所で料理を作ってくれるその日常自体、その祖母の姿自体がありがたく貴重だということに気づきます。

本を読んで感じたことに名前をつけるとしたら、「何気ない日々のなかにある、大切な日常」でした。食事を家族とともにする時間や、食事を作ってもらう時間は、いつの間にか生活の一部として当たり前になっていきます。でも、そうやって受け入れている時間や環境、そうやって積み上げている時間のなかにこそ、本当に大切なものが詰まっているのかもしれない。本を読んで、そんなことを感じました。

 

物語の食に関する描写は、物語をカラフルに彩っていたなあと思います。よくジブリ映画に出てくる食べ物がおいしそうだというけれど、この物語も引けをとらなかったです。本の中に出てくる料理の細かい描写、優子の料理に対する食欲をそそる感想。どれもおいしそうで、「この材料、配合で作るとおいしいそうだ」と思う料理ばかりでした。

 

小説に何を求めるか、人によって違うと思います。私は比較的、物語に展開を求めるタイプです。その意味では、この小説は淡々と日常が描かれ、読む手が止まることもありました。ただ、読んでいくと心のすき間をふんわり埋めてくれる物語性があって、読めてよかったなあと感じる1冊でした。気持ちのバランスをうまく保てないとき、なんだか調子が悪いなあと思うときに、優子の言葉や、歴代の親たちのあたたかさあふれる描写を読み返したくなる気がします。

ふんわりとあたたかく胸に響いてくる物語を読みたいとき、この小説はピッタリかもしれません。よかったら読んでみてください。

おすすめのムック『暮らし上手の発酵食』

最近、発酵食の効能についての書籍を以前より書店で見かける気がします。

数年前、塩麹が注目されたとき、私は書店で見かけた本がきっかけで発酵食にはまりました。あれから数年が経ちますが、今も日々の生活でヨーグルトを作ったり、食事に少しずつ発酵食を取り入れる生活をしています。たぶん、今もこんな風に興味を持ち続けているのは、今日紹介する本のおかげでした。発酵食に興味を持ち始めた方におすすめなので、今日はこの本について書いてみます。

 

ムックという形態がいい。雑誌感覚で楽しめつつ、発酵食の基本が学べる

 この本の一番いいところは、ムックという形態だと思います。雑誌以上だけど、書籍まではいかない。雑誌のようにサラッと読めるけれど、書籍のような「この発酵食の効果を期待するには、いついつ食べるといい」みたいな細かい知識は載っていない。具体性のある知識までは載っていないので、そのあたりの内容に特化した本を読みたい人には、物足りないかもしれません。ただ、発酵食の基本的な知識や作り方、アレンジレシピなどを知りたい方にとっては、入門書としてちょうどいいと思います。

 

具体的な内容は?

本では一番初めに特集を組み、発酵食に魅せられた8人を紹介しています。料理家、フードコーディネーターなど、主に食にまつわる分野で活動している人たちです。8人の方を紹介するとき、それぞれ異なる発酵食(もしくは視点)についても一緒に紹介していきます。ある人の特集ではその人の味噌の活用法を、また別の人の特集ではその人の塩麹の活用法を、という具合です。他にも異なる人たちの、ぬか漬け、甘麹、酒粕、ヨーグルト、麹を使ったおつまみの活用法などもまとめられています。味噌、塩麹、ぬか床、甘麹、アンチョビ、塩辛に関しては、作り方も紹介されているので、自分で作ろうとするときに便利です。

この特集の他には、発酵食の基本知識、塩麹の便利な使い方、発酵食を活用した様々なドリンクや、発酵食を別の食材との掛け合わせるレシピも紹介されています。そもそも発酵食とはなんなのか、それぞれの発酵食は身体にどんな効能があるのか…などなど。発酵食のレシピと一緒におさえておきたい情報が、わかりやすくまとめられています。

 

この本のよかったところ

この本がきっかけで、発酵食の楽しさや面白さに気づきました。そしてそれは、ムックという本の作りのおかげだった気がします。書籍のように1冊に簡潔にまとまっている本は、情報収集の手段として便利です。でも、ちょっと一息つける「隙間」みたいな部分はあまりない気がします。

このムックの場合は、雑誌のように、特集する人たちの暮らしを伝えつつ、その人たちが日々実践している発酵食ライフを伝えてくれます。8人の発酵食にまつわる失敗談や、発酵食を生活に取り入れるコツについてのコラムもあったりします。今考えると、それらの雑誌感覚で読める手軽さがよかったです。プロでも失敗するのか! と思え、気が楽になりました。いい感じの「隙間」が本にはあるのです。

一方で、発酵食の効能やレシピはサラッとまとまっているから、その情報が知りたいときはそこだけ開けばいい。重宝したのは、発酵食の効能カタログと、発酵食を使ったドリンクや掛け合わせレシピでした。例えばドリンクのページでは、飲みたいドリンクが朝・夜と分けて紹介されています。朝は栄養補給を兼ねたドリンクを、夜は疲れのリセット、よい眠りにつなげるドリンクを、という風に、意識したいポイントに沿った飲み物がまとめられていて、日々の生活で役立ちました。

今でも、ぬか床や甘酒を作ったり、料理のヒントが欲しいとき、この本をよく開きます。本はいろんな意味で、私が求めている情報を適度に伝えてくれて、本当にちょうどよい1冊でした。

発酵食について知りつつ、食事で摂り入れていきたいと感じている方には、読みやすい1冊になると思います。そういった本を探している方がいたら、よかったら読んでみてください!

歌と映画、両方楽しかった「はじまりのうた」という映画

先日、アマゾンのプライム・ビデオで「はじまりのうた」という映画を見ました。ドラマに分類される映画です。

しばらくの間、ドラマに分類されるアメリカ映画を何本も見ていました。たまたまかもしれないですが、私の見たそれらのドラマ映画のジャケット画像は、主人公たちが隣合わせに座るなり、立つなり、見つめ合うなりしてました。この映画もそうだし…。

同じく、たまたまかもしれないですが、それらの映画は物語の細部は違っても、根本としての雰囲気は似てた気がします。しばらくそういう映画ばかり見続けた頃には、「お腹いっぱい…」と思うようになりました…。

今回の映画を見たのは、「お腹いっぱい」期からしばらく時間が経ったとき。でも、「あの雰囲気をまた伝えてくるんだろうな」と思いながら見始めました(だったら見なきゃいいんだけど、ついつい見ちゃう…)。

でも、違った。はじめは「いい映画だったなあ」くらいでした。たいてい、いつもはその感情止まりなのですが、見終わって数時間経っても、映画のことを考えていました。せっかくなので、映画の紹介をかねつつ、よかったなと感じた点を書いてみます。

 

 

映画のあらすじは、シネマトゥデイから引用させてもらいます。

ミュージシャンの恋人デイヴ(アダム・レヴィーン)と共作した曲が映画の主題歌に採用されたのを機に、彼とニューヨークで暮らすことにしたグレタ(キーラ・ナイトレイ)。瞬く間にデイヴはスターとなり、二人の関係の歯車に狂いが生じ始め、さらにデイヴの浮気が発覚。部屋を飛び出したグレタは旧友の売れないミュージシャンの家に居候し、彼の勧めでこぢんまりとしたバーで歌うことに。歌い終わると、音楽プロデューサーを名乗るダン(マーク・ラファロ)にアルバムを作ろうと持ち掛けられるが……。

 

この映画を、他の映画と切り分けるものは「歌」と「音楽」にあると思います。

ただ、「音楽」というくくりだけなら、他の映画でもあるかもれない。そこで、この映画の他とはちょっと違う点に触れつつ、映画のいいなと感じたところを書いていきます。

 

はじめに、あらすじの続きになるのですが、物語では最終的に、ダンとグレタは演奏仲間を集めながら、1枚のアルバムを作っていくことになります。映画では、アルバムを作る過程を追っていきます。

そして、この作中の歌がいい。好みの問題があるので、人によってはあんまりかもしれないですが、私はキーラ・ナイトレイの歌声と曲のテイストに完全にはまってしまいました。

昔のフォークソングを思い出させつつ、アレンジした感じがいい。この曲風が好きなら、映画は見ていて面白いと思います。

更に、この映画の面白いところは、アルバムの収録場所。

収録はレコーディングスタジオでやるのではなく、夏のニューヨークの街中各所。地下鉄のプラットフォームで、エンパイア・ステート・ビルを見上げながら、セントラルパークの湖の上を漕ぐボートで…。とにかくいろんな場所で、レコーディングをしていきます。自転車のチリンチリンも、街の喧騒も、すべてアルバムの味になっていくのです。いい感じの歌声と面白い発想のもと、何かが作られていくのを見るのはとても楽しかったです。

それから、主人公をはじめ、一緒に演奏する仲間たち、みんなが音楽を楽しんでいる姿もいい。演奏している姿はとても楽しそうで、見てるだけで楽しくなってきます。

 

これらの要素に加え、私がこの映画に惹かれた極めつけの理由は、主人公のキャラにあった気がします。主人公のグレタは、少し堅い感じがするところがあります。作中で、登場人物の一人は彼女のことを「無愛想」と表現するほどでした。そんなグレタに対して、作中初めのダンはノリがちょっと軽く、グレタとなんだかんだでいいコンビです。

グレタとダンは、本当に音楽に情熱を傾けています。音楽を通じて、2人の関係性が少しずつ変わっていく姿。音楽を作り上げることを通じて、2人の人生が少しずつ変わっていく姿。それは、この映画の一つの見どころだと思います。

印象に残っているのは、ダンが少しずつ変わっていく姿です。ダンははじめ、ほんとにボロボロでした。家族との関係性が、ある事件をきっかけに崩壊し、妻と娘とは別居状態。物語のはじめでは、自分で立ち上げた会社をクビになり、「酔って地下鉄で自殺を考えて君の歌を聞いた」とグレタに打ち明けるほどでした。

でも、音楽をみんなで作り上げていくことによって、彼は少しずつ再生していきます。先ほど、「作中初めのダンはノリがちょっと軽く」と、過去形で書きました。過去形で書いたのは、物語が進むにしたがい、彼が軽い人ではないと少しずつわかってくるからでした。もともと彼のなかにあるけれど、うまく外に放たれていない家族への愛情、音楽への情熱、そういうものが徐々に見えてきます。物語を通じて彼に起こる変化は、わざとらしくなく、自然で、あたたかい。彼の顔芸? というのか、表情の演技は、とても印象に残っています。

映画のトレーラーは最後、こんな語りかけで終わっています。

へこんだ心はいつかふくらむ。新しい一歩を踏み出したいあなたにおくる物語

はじめの文は、的確だなと思いました。へこんでいるけれど、音楽を通じてふくらみはじめる、グレタとダンの心が映画には映し出されています。その姿は、なんていうか励まされます。私はダンの変わり方を見て、「私もこんな風に変わっていきたい」と感じました。私の場合は、ダンの姿に励まされました。でも、人によってはグレタの恋愛だったり、人生にだったり、響くところは人それぞれ違う気がします。

 

正直、作中の音楽が好みではない人には、いまいちの映画かもしれません。でも逆に、作中の音楽が好きな人は、見ていて楽しい映画だと思います。プライム会員の人は、よかったら見てみてください。

仮にもし前者だとしても、マルーン5のアダム・リヴィーンが歌う挿入歌はとてもよかったです。映画に関係なく、よかったら聴いてみてください!

Kindle Paperwhiteを使い始めて8か月。Kindle Paperwhiteと純正カバーのレビュー

今年の1月初めに、Kindle Paperwhite第6世代を買いました。本体を使い始めて8か月強、純正カバーを使い始めて5カ月強経ちます。先日、カバーに目をやると、カバーの角が剥げていました。気に入っていたので、凹みました…。

そこで今日はKindle周りのことについて、自分が買う前に気になったことも含めつつレビューを書いてみようと思います。使用しているのは、Kindle Paperwhite 第6世代(Wi-fi, キャンペーンなし)のものです。

 

Kindle Paperwhiteの本体の使用感

レビューには使い方・使用頻度も関係すると思うので、先に一応その点に触れておきます。私は、Kindleをメインの読書ツールとして使っていません。毎日英語多読をするのに15分程度使い、ときどきPrime Readingを使って本を読む程度です。あとは、数冊、新刊や厚めの文芸書を購入し読んだこともあります。そのため、Kindleライトユーザーのレビューとして参考にしてもらえたらと思います。

あってよかったバックライト!

買う前、バックライトの有無で悩んだのですが、この機能は必要だと思いました。使い始めて数回、バックライトがつかなかったことがあります(一度スリープ状態に戻し、再度つけると戻る)。画面が明るいことに慣れていたせいもあって、バックライトがないとその暗さに驚きます。ないと暗いので、使える場所が多少限定されてしまいそうにも感じました。

ページ繰りのとき、画面が白黒反転する件(ページリフレッシュ)

Kindleシリーズが合わないという人がよく指摘している点で、買う前に一番懸念しました。でも、私は大丈夫でした。人によるところが大きいのかもしれません。気になる方は、You Tubeのレビュー動画などを確認するのも一つかもしれません。

スマホのような速度感はない

初め、遅くてびっくりしました。検索時、打った文字が画面に反映される速度がワンテンポ遅く(更に文字が若干打ちづらい)、早く結果を知りたいときはイライラしました。でも、最終的には「まあ、こういうもんか」と慣れてきました。ページ送りのときもワンテンポ気持ち遅めですが、小説など、活字を追う分には気になりません。

操作性

検索をするとき、本のタイトルが明確で、Kindle版が確実にあると知っている場合の検索は問題なかったです。しかし、それ以外の本をジャンルなどで「なんとなく探す」ときの検索はしづらい気がします。「どこだ、どこだ」と探していく感じです(面倒になって、見つからないときもある)。最終的には書籍検索・購入はパソコンでして、読むときだけKindle Paperwhiteを使うようにしたら、別段何も思わなくなりました。

検索するときの若干遅めの速度感と操作性が、一番やきもきしました。でも、Kindle Paperwhiteは「本を読む端末」とし、検索はパソコンなどで済ませてしまうようにしてからは、イライラすることもなくなりました。普通にありがたい、便利な存在です。

 

カバーを買うことにした経緯・カバーのレビュー

上のような感じで、全体的に本体には満足していました。でも、本体についてしまう指紋が少しずつ気になってくるようになりました。黒という色自体、指紋が目立ちやすいです。更に背面の材質は、普通のプラスチックではなくなめらかな質感素材なのです(調べても材質がどうしても出てこず、表現があいまいですみません…)。

わかりづらいし、そこまで目立つものでもないのですが、少しずつ使用感が出てくる感じがいやで、純正カバーを買うことにしました。

レビューを見ると「カバーをつけると重い」という言葉が目立ちます。実際使ってみたら、本当にその通りでした。カバーを買う前はKindleを外に持ち出すこともありましたが、その習慣はほぼ無くなりました…。とはいえ、Kindleをはめ込む部分は堅く、しっかり守ってくれそうな感じはあります。Kindle自体が薄めなつくりのため、その部分は安心できます。

また、カバーの開閉時には、端末が自動でオン・オフ切り替わります。初めは便利だなあと思っていたのですが、よくよく使うと、別にあってもなくてもどちらでも大差ないなあと感じるようになってきました。

そして、初めにも書いたのですが、カバーの角が剥げてきました。

外に持ち出したのは、10回以上20回未満だと思います。それ以外は、家の本棚、引き出しにしまっていました。「革」カバーですが、革の上にコーティングがされていて、その部分が少しずつ剥げていきます。

総括すると、指紋が気になっていたので、その点をどうにかできたのはよかったです。でも使って5カ月で、値段も結構したため、剥げは悲しかった…。正直、値段不相応に感じました。

 

Kindle Paperwhiteを買ってよかった? カバーを買ってよかった?

私はKindle Paperwhiteを買ってよかったし、カバー自体は買ってよかったと感じた人でした。

ただ、Kindleがあるからといって電子書籍を買って読むかというと、正直読まないです。Kindle Unlimitedも無料体験をして、初めはその書籍数に感動しました。でも、あるものの中に自分の読みたい本はなかったりして、結局は読みたい本は借りるなりして読む方が性に合っていると感じました。また、本を買う習慣自体がなかったこともありますが、やはり紙の本の方が私には馴染みがよかったです。

ついでに言うと、私は購入当時はタブレットを持っていなかったので、買おうとした当時は、Kindle Paperwhiteを買ってよかった人でした。でも最近、タブレットをもらいました。もし初めからタブレットが手もとにあったら、私の1日15分程度の読書量であればPaperwhiteはいらなかったかもと、ちょっとだけ感じています。目にはKindle Paperwhiteの方が優しそうなので、あればありがたいけど、なくてもまあなんとかなるかなあという感じです。

そこで思うのは利用度合によっては、電子書籍リーダーに興味は持っていても、他の媒体で案外事足りる人もいるのかなと。毎日比較的短時間の多読だけが目的で、タブレットを既に持っている方とかは、特に。

またカバーに関しては、カバー自体は購入してよかったですが、もっといろんなカバーを検討すればよかったと感じています。「純正」バリューを諦めれば、重量的に軽いカバーはそこそこありました。Kindle本体が205gで純正カバーが134g、合計すると340g程度です。それは、家にある150ページ強のハードカバーの文芸書1冊と同じくらいの重量で、ずっと手のひらで支えると、そこそこの重量感があります。純正でも剥げてきてしまうことを考えれば、今思うと純正だからと安心せず、いろいろな商品を比較検討すればよかったです。

カバー購入を迷っていて、もし上の写真のような指紋が気になる人は、最初に買った方がベターだと感じます。写真を撮るにあたってアルコールで拭きましたが、それでもこんな感じでしたので…。とほほ。

多読を続けて1年7か月、失敗を経て気づいたこと

「1年、2年と多読を続けたらどうなるのだろう、どこまで行けるのだろう」

多読を始めるときの疑問でした。あれから1年7か月が経ち、私は何を得たのだろうと考えました。するとかなり「なんとなく」な成果しか得ていませんでした。掲げた目標には近づいていません。

そこで今日は、続けることで気づいた「もっとこうすればよかったんだ」について書いてみます。先に答えを書くとそれは、「多読の目的を明確にしながら、目標と今をつなげる」ということでした。

多読に興味がある人、多読を通じてライティング力をあげたい人に読んでもらえたらうれしいです。

最初にこれまでに何をして何を得たのかをまとめ、その後に「こうすればよかったんだ」の部分を書いてみます。

何をやってきたのか 多読素材・多読量・費やした時間

(多読の素材・多読量)

1年目は多読素材の定番「Oxford Reading Tree(以下ORT)」「I Can Read(以下ICR)」→1年過ぎたころ「Paddington」シリーズ2冊→数か月前から、コメディアンの自伝本3冊

読んだ総文字数は、自伝の文字数がわからないのでわかりません。でも、40万語程度くらいには達したのではないかと思います。

(多読に費やす時間)

ORTの初級段階では1日3冊10分未満くらい、レベルが上がってからはORT、ICRともに1日1冊で10~20分程度。Paddington、コメディアンの自伝は1日10分程度。ここ1か月くらいは、1日最低2ページ程度。(最低ラインのルールは疲れている日は、最低一文でも読めばOK)。なのでならすと、1日10~15分程度だと思います。多読の本によると、これでは短いようです…。

 

多読を始めたきっかけ、当時の目標

実は、大学時代の専攻は英語でした。でも、自分の英語力に後悔が残っていました。もっと自分の言いたいことをしっかり伝えられるようになりたい、前置詞が苦手で正しい文が書けないのを直したい…そんな思いがありました。「幼児向けの本を読むのに気は進まない。だけどどこかから始めないと、私はずっと同じ後悔し続けるだろう。とりあえずやろう」と、藁にもすがるような思いで始めました。

そのときの目標は、名作小説を原著で読めるようになる、自然な英文を書けるようになることでした。ネイティブとフェアに話せるような英語力が欲しいという思いも、間接的にあった気がします。

 

結果、目標達成度、そこから見える私の問題点

では、そんな目標に対して私はどこに行けたか。

「コメディアンの書いた洋書はなんとなく読めるようになり、自分のなかのイディオムのストックは前よりなんとなく増えた気がするよ」

これが正直に感じたことでした。すべてが「なんとなく」でしかないのです。1年半以上続けてるんだから、もっとあるだろ? と思いましたが、なかった…。

なぜ、こんなことになったんでしょうか。

私の一番の問題点は「多読をする」という行為が、いつの間にか「目的」になっていたことにあると思います。仕事から疲れて帰ってきたとき、「本を読む」ことだけで精いっぱいでした(職場にはバイクで通勤し、従業員全員でお昼を食べる職場で、仕事前・休憩中に読む時間はとれませんでした)。そしてこの「とりあえず読め」が当たり前になると、本来の目標は少しずつ「考えたくないもの」に変化しました。

さらに突っ込むと、イディオムについてもその表現を「見ること」に慣れただけ。自分のなかで、使える表現にはなっていません。英語で日記を書いていて、「見ることに慣れた」表現は使っていましたが、それらが合っているかは定かではない。昔勢いで買ったジェーン・オースティンの「高慢と偏見」が手もとにありますが、読めるとも読みたい! とも思えない。何も目標に近づいていませんでした。

モチベーションは低く「読めばOK」としてしまい、どこに向かうでもない多読迷子になっていました。

 

ここから言えること どのように多読に取り組むべきか

努力が目的にしっかりと向かっていなければ、得るものは「なんとない」ものでしかない。書いてみると当たり前ですが、それが学んだことでした。その経験から得た教訓は、次の2つです。

1.多読を始める目的・目標を明確にし、意識しながら多読を続ける
2.「目標」と「今」をつなげてみる

1に関しては、英語学習法でよく言われることです。多読の場合、特にその傾向が強いかもしれません。多読は「読む」という行動はともなっているので、それだけで満足してしまいやすい気がします(もちろん数をこなすことが目的ならばそれでよいのですが)。

2に関しては、「今」と「未来」を地続きにして、「今、少しでも目標に近づいている」という状況を作るためです。これで多読迷子にならない! ここ数日、ライティング力・スピーキング力を上げるという目標に対して、次の取り組みを始めてみました。

・多読で読んだ文章で使えそう・使ってみたい文章を、キンドルのハイライト機能を使ってストック→毎日一瞬でもいいので、ハイライトした文を見る→使えそうなら英語の日記で使ってみる
・読んでいる文章がいまいちわからないとき、音読して理解しようとしながら読む

また直接は関係ないですが、好きな英語のPodcastも毎日聴くようにし始めました。読む、話す、聴くを組み合わせることで、より自然な表現も見につきやすいのではないか、という仮定(もしくは願い…)からです。

試してまだ数日ですが、めんどくさがりながら数文だけ書いていた英語日記の文が長くなりました(笑)。「使える表現はないか」とめざとく探すようになりました。書きながら、なぜ私は英文を書けるようになりたいのに、英語の日記を真面目に今まで書かなかったのだろうと疑問になりました。本当に本末転倒なことばかりしてました…。

 

最後に

書きながら、果たして多読の目的が「読む」こと以外の人ってたくさんいるのかな、と疑問になりました…。いるといいな…。

失敗談ばかりですが、私はそれでも多読を始めてよかったと思っています。一つには「なんとなく」でも、原著を読み始めることに抵抗が少なくなり始め、のろくても「どこかに向かい始めてはいる」ことを実感できるからです。

さらに、これは副産物(?)ですが、「毎日続けられる」という自信も生まれました。「最悪、一日一文でいいから頑張れ」が私のマントラで、1年目は毎日本を開きました。一文はさすがに少ないですが、それでも「1年は365日あって、そのすべての日で同じことを繰り返した」というのは、継続性のない私にとっては大きなことでした。多読は、継続力を養うツールとしてもおすすめだなあと感じます。

失敗談ばかりでしたが、時間をかけて失敗してるので(?)結構リアリティがあると思います。もしこれから多読を始める人がいたら、是非同じ穴に落ちないでください! 失われた時間は長かったですので…。

最後に、この本もおすすめです。多読を始めた後に読んだのですが、始める前に読めばよかったと後悔した1冊です。

読んでくださってありがとうございました。

CouchsurfingのMeet UpとEventという使い方

「海外旅行するとき、もっと現地の人の話聞きたいよなあ」
「せっかく首都圏にいるんだから、外国の人ともっと交流したいんだけどなあ」

海外旅行に行くとき、首都圏に住んでいるとき、上のように思っていました。海外に行くときは、普通に観光地ばかりめぐる旅を考えては、「なんか違うんだよなあ。でもどうやって現地の人に出あえばいいんだろ」と思い、首都圏に住んでいたときは、外国人と交流したいけれど、いまいちどこに行けばいいのかわかりませんでした。

私以外にも、こんな風に思う人はいるんじゃないかと思います。今日書こうと思っているCouchsurfingのMeet Up、Event機能は、上の願いにいくぶんか沿ったものでした。私自身が知ったのは、首都圏から離れ、海外旅行によく行っていた最後のときでしたが…。

ただ、手放しで「オススメ! 」とも正直言えないところもあります。そのあたりが中途半端なのですが、今日はそのあたりをひっくるめて、私の感じることをまとめてみたいと思います。

 

まず、Couchsurfingとは…

 

Wikipediaの言葉を借りるなら、「無料国際ホスピタリティー・コミュニティー」ということです。平たくいうと、海外に旅に出る人と現地の人を結びつけるSNSのようなものです。

今回書こうとしているのは、そのなかのEvent、Meet upについてですが、本来Couchsurfingとは「カウチ(=ソファ)」の「サーフィン」。つまり、旅行者が外国に行くとき、現地の人の家に泊めてもらって交流を深めるという機能が主です。今人気のAirbnbとの違いは、そこに料金が発生するかということで、Couchsurfingの場合、宿泊料は発生しません。

 

Meet upとEventという使い方

Meet Up

「旅行している外国人と知り合いたいけど、家に泊めるのは…」という人も多いと思います。そんなときに便利な使い方の一つが、Meet Upというもの。

細かい登録方法の説明は割愛しますが、Couchsurfingに登録するとき、プロフィールや居住地を設定するほかに、「Hosting Abailability」を設定する欄があります。

そのとき、選択肢の1つに、「Wants to Meet Up」という選択肢があります。これを選べば、宿泊場所は提供できないけれど「会いたいよ」という意思表示になり、旅行者から連絡が来る可能性が生まれます。

またこれは自分が海外に行くとき、宿は決めてあるけれど現地でローカルの人と交流したいというときにも使えます。方法としては、「Find Host」に滞在場所を入力して検索し、検索結果画面右下にある「More Fliters」をクリックします。

そして、「HOST INFO」の箇所の選択を「Want to Meet Up」にします。この欄で性別、最終ログイン日なども選択することができます(最終ログイン日が、最近の人ほど返信が早いので先に設定しておくのも便利です)。

こうすることで、はじめの例とは逆に、宿泊場所は提供できないけど会いたいという意思を持った人を探すことができます。

Event

「Meet Up」は、人との連絡のやり取りが必要になります。それに対して「Event」の多くは行きたいイベントの参加ボタンを押せばOKというシンプルなもの。

Couchsurfingトップページの検索窓で「Explore」「Find Hosts」などがあるなかで「Event」を選択し、行先を入力します。行きたいイベントを探して、もし行きたいものがあれば「Join」ボタンをクリック。イベントによっては、企画者にコンタクトが必要な場合もあるので、その場合は追加で連絡も入れます。

 

気を付けたいこと

ここから、はじめの中途半端な部分が出てきます。手放しでCouchsurfingを推しづらい理由は、Couchsurfingにまつわるトラブルが関連しています。ネットでCouchsurfingと検索すると、主に女性が男性の家に泊まって起きたトラブルがでてきます。これはSurf/Hostをする場合に重要になることだと思いますが、たとえ一時会うだけでも、見ず知らずの人に会うときは気を付けるに越したことはありません。

そのため、もしこの投稿を読んでMeet UpやEventに興味を持って下さった方がいた場合、以下の点に気をつけることも大切だと思います。

<Eventの場合>

・内容をしっかり読み、参加者・場所にも注意を払う

読んでいると、首をかしげたくなるイベントもときどきありました…。

<Meet Upの場合>

・連絡をくれた人・連絡をしようと思っている人の紹介文をしっかり確認する
・Referenceをしっかり確認する

Couchsurfingでは、Host/Surferをした人、Meet Upで出会った人、Eventで出会ったメンバーに対してPositive/Negativeで評価、コメントができるシステムがあります。出会いがいまいちだったとしても、嫌なことがあったとしても、あえてそのことを書くのは勇気がいります。そのため、書かれている情報が真正面から信用できるかには疑問は残りますが、それでも参考にはなります。

女性が男性から連絡を受けた場合で、その男性のReferenceを書いたのが女性ばかりであれば、警戒が必要かもしれません。またReferenceがまったくない場合も、少し気になります。私は女性ですが、以前Referenceがない男性から連絡が来ました。迷いましたが直観的に「断ろう」と思い、理由をつけて断ったことがあります。もしくはReferenceはよくても「直観的に会いたくない」と思ったら会わない、という選択も大切だと思います。

女性の場合、行くイベントが夜であればそのイベントへの警戒、Meet Upで異性と会うのであれば、その時の警戒はしてもし過ぎることはないと思います。

実際、日本・海外で使ってみて感じたメリット・デメリット

Eventのよいところは、企画者への事前の連絡が必要なものでなければ、すぐに行けるということ。一人でバックパッカーとして海外を旅しているときは、その日の気分で行動を決めたいときに重宝しました。

これと対比になるのですが、Meet Upはある程度事前に、会いたい人に連絡する必要があります。そのため、事前に旅程をある程度決めていない旅には適しません。

また双方のデメリットになるのですが、大都市ではEventの開催、Meet Upを希望する人は多いけれど、地方だと少ないです。これは海外でも、日本でも同じように感じます。私は今地方に住んでいますが、開催されるイベントは、皆無でした…。

 

もっとざっくり思うこと

自分のCouchsurfing遍歴を振り返ると、正直Surfに比べると、Meet UpやEventは出会った人との関係性は築きづらいと感じました。EventやMeet Upでは、Surfより共有する時間が短いことが理由の一つだと思います。そのため正直なところ、「外国人と連絡を取り続けたい!」という思いがあるのだとしたら、SurfもしくはHostになる方が関係性は築きやすいと思います。ただどちらも相性の問題があるので、一概にはなんとも言えず、あくまで上の思いは私の体験談です。

それでも、いずれにしても、Meet UpやEvnetの方法を選択肢として持っておくと便利だとは感じています。

一人でバックパッカーをしているとき、一人旅は楽でよかったです。ただ「観光地を誰かと回りたいな」だったり、「現地の人と話してみたいな」という気持ちがわいてくるときがありました。そういうときに、誰かと一緒に一時を笑って過ごせるというのは結構救われます。私はフリーウォーキングに1回参加して、会った人と連絡はそれから取っていませんが、それでもその体験は今もいい思い出になっています。

それは、海外の旅以外でも似たようなところがあると思います。日本でMeet Upで連絡をもらって、地元を案内したことがありました。自分とは異なる文化を持った人と話すことで触発されたり、自分の文化を見直すことにつながりました。

 

最後に

知らない人に会うというところで、リスクはあるのも事実です。ただ、書いてある情報を注意深く見極め、余裕をしっかり持てばCouchsurfingは便利なツールにもなると思います。

「外国の人と知り合いたいんだけど、なんかいいツールないかなあ」という方に、よかったら見てみてほしいです。Meet Upの場合はログイン日が新しいと検索されやすいのか、ログインをまったくしていないときよりよく連絡がきました。なので、Meet Upを利用する場合は、ちょこちょこログインすると、連絡が来やすいかもです!

読んでくださって、ありがとうございました。

面白い英語のPodcastを探している人に聴いてほしい「WTF with Marc Maron」

「BBCのGlobal News、毎日きくのしんどい」

毎日英語を聞こうと頑張っていたとき、思ったことです。タイトルのPodcastは、その後たまたま見つけたものでした。スピードは速いです。でも、内容が面白いので一時期は毎日聴いていました。興味のあるなしで、こんなに変わるんだと感じました。

冒頭のように思うことがあった人がいたら、面白いPodcastを探している人がいたら、是非タイトルのPodcastを聞いてみてほしいです。

WTF with Marc Maronとは

WTFは、アメリカのコメディアン、マーク・マロンが自宅のガレージにゲストを招き、ゲストとの会話を放送するプログラムです。ゲストはコメディアンが多いですが、他にも俳優、歌手、作家、映画監督など、多くのクリエイティブ業界に身を置く人が登場します。なんと過去には、オバマ大統領も出演しています。写真の右側がマークです。

会話の多くは、マークがゲストの生い立ちについて質問する形で始まります。ゲストは多くの場合、自身が出演、制作した作品の宣伝をかねてやってくるので、対話では作品ができるまでの背景、思いにも話が及びます。

「親近感」

聴き続けて感じるPodcastの最大のよさは、「会話をそのまま聞いているような身近さ」にあると思います。このPodcastは、よくあるゲストを招いてQ&Aで進行する「インタビュー」形式とは違って、普通の「会話」が主体となっています。自然な流れで会話が進むので、結構な頻度で会話の後半部ではゲストが自然体で話しているように感じられます。また、ゲストが何を思い今のキャリアを選んだのか、何を考えているのか、どんな人生観なのかなのかを、会話の自然な流れで知ることができます。

10人いれば、10人の異なる人生があります。それぞれの人の歩みを聞くことで、「そんな考え方あるのか」「そんな人もいるんだ」と、聞いていて人生のヒントになることも多いです。

また、コメディアンのPodcastなのでやっぱり面白い! ゲストとの対話も面白いですが、毎回、対話の前に、マークの短いモノローグが入ります。最近のマークの近況、考えていることが語られます。週に2回Podcastはアップロードされていくので、その近況を聞いて、マークが考えていることをシェアするのも面白いです。

Podcastについて

Podcastは、最新の50回分のエピソードは無料でダウンロードできます。毎週月曜日と木曜日にアップロードされ、WTFのHP、スマホアプリAppleAndroid、Spotifyなどでダウンロード可能です。それ以前のエピソードに関しても、You Tubeの公式WTFページや、一般の人がアップロードしたものが多くあり、手軽に聞くことができます。

ネイティブのPodcastなので、スピードは早いです。でも、人によってはかじりついて聞きたくなるくらい面白いです。そして、それを繰り返していたら、少しずつマークの英語になれてきました。

Podcastは今現在、950回を越えています。私自身、聴いたものは200未満だと思いますが、そのなかで印象に残っている、面白かったものを以下に一部リンクを貼ってみます。中でもオバマ大統領のエピソードは聴きごたえがあって、一番はじめに聞くととても面白いと思います! 下3つの回はWTFの公式You Tubeのアップロードがなく、個人の人がアップロードしたものしか見つかりませんでした。いつ消されてしまうかわからないので、名前だけ書いておきます(消されても、結局別の人がまたあとでアップロードする傾向があるため)。

Robin Williams
Garry Shandling
John Oliver

かつて聴き飽きない英語音源を探しても、全然見つかりませんでした。「絶対どこかにあるはずだろ!」と思い続けてしばらくたったとき、このPodcastに出あいました。つらいときに励まされる言葉もあれば、めちゃくちゃ笑える話もあっておすすめです。

よかったら聞いてみてください。読んでくださってありがとうございました。

1冊で、9人の著者から考え方や基礎知識を学べる本「考える力をつくるノート」

「段取り力を手に入れたい」
「脳の働きなど、人間の特性を理解・利用しながらうまくものごとをすすめたい」

そんな風に思っていたときに、「考える力をつくるノート」を見つけました。知りたい内容に、ドンピシャな本でした。サラッと読めたけれど、参考にする部分が多かったので、本の紹介と今のところ感じた変化(実践して2日だけど)をまとめてみます。

9人の授業 9つのプレゼン

上の表現が、本書の雰囲気を伝えるのにぴったりではないかと思います。

まず、読んで解釈したうえで、本の内容をざっくり分類すると次のような感じのイメージでした(本の分類とは異なります)。

・脳の特性を活かす方法
・思考法、問題へのアプローチのヒント
・他から抜きんでる「自分」をつくる方法
・生き延びるための心理学

そして、これらのトピックは、脳科学者、コンサルタント、経営者、新規授業プロデューサー、精神科医など、異なる分野の9人がそれぞれ紹介します。

それぞれの分野を、9人の論旨を加えつつさらに具体的にすると、
<脳の特性を活かす方法>
・自分の才能を引き出す5つの方法 (茂木健一郎)
・脳にいい生活習慣 (築山節)

<思考法、問題へのアプローチのヒント>
・「自分の頭」で問題解決をする「地頭力」 (細谷功)
・「最小の労力」で「最大の効果」をあげる「仮説思考」 (内田和成)

・「暗黙知」などの「ライフハック」術 (小山龍介)
・相手の力を借りて目的地にたどり着く「クリエイティブ合気道」 (箭内道彦)

<他から抜きんでる方法>
・努力をし、信用を高め、経済成長への危機意識を高める (丹羽宇一郎)
・「自分ブランド」を作る (藤巻幸夫)

<生き延びるための心理学>
・心の病の変遷、心の整理をするために (香山リカ)

みたいになると思います。丹羽さん、香山さんは、どうしてもうまくまとめられませんでしたが、それ以外は、なんとなく誰が、どんな内容の話なのかのイメージはつくのではないでしょうか。

読んで感じた本のメリットは、本の厚みに対してはサラッと読めるところでした。9人の著者の内容が、普通の厚みの本1冊にまとめているため、それぞれの伝えたい内容が凝縮されています。そのため、著者の著作を読みたい人にとっては、導入の知識としてちょうどよいと思います(逆に言うと、著作を読んだことのある人にはものたりないかもしれないです)。

また、はじめに書いたように効率性、段取り力を上げたい人にもピッタリだと思います。例えば、効率性に対するアプローチにも、思考術、脳科学的見地、ライフハック術と、異なる視点を1冊でサクッと要点だけつかめます。私の場合、雑誌の特集のようにポイントがまとまっていて、すぐ実行できる内容の知識を必要としていたので、本の内容はそれに近く便利でした。

印象に残っている箇所、小さな変化(実践して2日だけど)

一番印象に残っている文は、「脳は休まなければいけない!」でした。文はそのあと、こんな風に続きます。

まず、はじめに知ってもらいたいことは「脳は長時間働けない」ということです。(中略)
気づいてあげてください! 疲労感は、脳の健康にとって重要な”シグナル”なのです。
たとえば、「眠い」というのは、脳が疲れているという状態です。あくびが出たり、集中力が低下してイライラする。まぶたがぴくぴくする……。これらの兆候も脳が疲れているサインです。こういう場合は、疲れの程度によって、睡眠、数時間の休養といった疲労回復の時間をとってください。

いつからか、疲労感は常にありました。疲労感があることが当たり前で、いつからか「そういうもんなんかな」と思っていました。でもこの文を読んでから、意図的に休むようにしています。たとえばライティングをするとき25分集中、5分休むというサイクルを繰り返すようにしています。5分でも休息をすると頭がスッキリし、集中力が長時間持続する感覚があります。この章と、もう一つ脳の章の内容を全体的に参考にするようにしたら、脳とうまく付き合う方法がほんの少し見えてきました。

一番大きな収穫は、やり方を知っていることで、かなり「楽さ」が生まれたことだと思います。「25分作業を続けたら、5分休む」というようにかなりシンプルなことなのに、生産性が上がり、イライラが減って健康的な脳の使い方をしていることを実感します。

さいごに

私の例は少し極端でしたが、本には様々な見地からの「こういう仕組みだから、こうするといいよ」「こんなふうにすれば、うまくいくよ」という考え方の「コツ」が書かれています。

「地頭力って気になってたんだよな」「茂木さんの本に興味がある」…など、ちょっと気になる単語があったり、著者がいた場合は、読んでみると面白いと思います。上の例はまさに私のことで、ずっと地頭力に興味があり、茂木さんの本を読んでみたかったので、とてもいい導入本になりました。

読んでくださって、ありがとうございました。